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代表挨拶

アセットインスパイアファームを目指して

人、物、マネー、情報のクロスボーダー化が加速するなか、日本の金融市場と不動産市場は新たなパラダイムシフトのうねりを益々拡大しております。 多くの投資機会の存在に比較して資本(マネー)の方がタイトであった高度成長期に対して「失われた10年」を経過した現在の日本経済は、ストック化と呼ばれるとおりに1500兆円にのぼる国民の金融資産に比較して有効な投資機会の方にむしろタイト感を増している状況が克明に感じられます。

一方で豊かになったと言われる日本人の生活感で「衣・食」に関しては欧米に比して、もはや同等以上の水準にある事は多くの人々が実感できる状況ですが、こと「住」に関する満足度となると大きな疑問符が付くことは否めない事実でありましょう。

その原因は、勿論環境・国土という基礎的な条件にも付随するでしょうが、やはりこれまでの日本経済の基本構造、即ち官主導と間接金融のみに依存した体系と、なかんづく建設・不動産を生業としてきたサプライサイドに少なからず機能不全が存在したことに帰結するのではないでしょうか?

近年急速に進む金融・不動産・ワークアウト等のマーケットの融合によって、不動産における「所有」と「経営」の分離が進展し、優れたマネジメント能力のある者の元により有利な資本(マネー)が集まるシステムが正しく機能していく方向性が明確となっている事は、時代の必然であり大きなニーズであり今後の日本社会にとって大いなる富をもたらし得る極めて重要な「変革」の動きと言えます。

さてそこで、改めて確認するまでもないことですが「所有」と「経営」の分離が進むということはイコール「資本の論理」がとことん追求されることを意味するわけですから、我々不動産ビジネスに従事する者はそこに相応の高邁な理念と確かな価値判断の基準と能力が求められる事になります。

近年、資本市場を巡る様々な出来事や事件をきっかけとして「会社は誰のものか?」という論議が盛んとなりましたが、正しくこれとまったく同じ命題=「社会資本」としての視座に立つ時の不動産は一体「誰の為の物か」「何の為の物か」?事業者としてのコモンセンスが問われるところでしょう。企業経営に約した時の答えは、株主の価値を最大化する経営が即そのまますべてのステークホルダーと社会的な利益に資するという高度なマネジメント能力でありましょうし、不動産経営に約した時の答えは「エクイティー」ホルダーにリスクプレミアムに劣らない値の配当をもたらし、同時にエンドユーザーに快適と笑顔を提供し続け尚且つそれが少なくとも20年・30年というスパンで継続し得るという、より高度なマネジメント能力という事になろうかと思います。

かつてバートランド・ラッセルが「現代の知識は昔を凌駕はしているが、同時に知恵が増しているとは言えない」との現代社会に対する極めて示唆に富んだ言葉を発信しましたが、いかに不動産金融に関するスキームが高度化し、効率的な不動産経営に資する科学的なアプローチが発達しようとも、不動産ビジネスの成否はつまるところマネジメントのイマジネーションの力とこの「知恵」の浅・深に、さらに言い換えれば「徳」の高・低に帰属するものと私共は考えております。

私共、株式会社山和は「人」「不動産」「アイディア」「資本」の最適な融合を追求し続けることを我々のレゾンデートルと定め、常にその建物に「暮らし」・「活動する」いわゆるエンドユーザーに「快適」と「笑顔」をもたらす事をファーストミッションとしつつ、同時に所有者サイドには期待値を越えるバリュー(資本効率)を提供し続けるアセットインスパイアファームを目指してまいります。


代表取締役
山本剛補

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